四季報を徹底分析!新年度大バケ期待の5銘柄(2月19日発表)

世界経済の先行きや国内の金融政策の変動、企業業績の発表などが市場の動きを左右するなか、特に技術、化学、セキュリティ分野の企業に注目が集まっている。本記事では、最新の市場データを基に、特に注目すべき企業と業界動向について詳しく解説する。

システム開発とデータ処理業務で成長する東計電算(4746)

東計電算(4746)は、システムの設計・開発やデータ処理業務を手がける独立系の情報処理会社であり、安定した成長を続けている。2025年2月3日に発表した2024年12月期の本決算では、売上高が196億円(前期比0.3%増)、営業利益が55億円(同10.1%増)、当期純利益は44億円(同13.2%増)と、いずれも過去最高額を更新した。デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴い、企業のIT投資が加速する中、同社の安定した収益基盤が投資家の注目を集めている。

化学分野で高成長を遂げる企業群

東証スタンダード市場に上場する綜研化学(4972)は、アクリル樹脂原料の粘着剤などの製造・販売を手がける企業で、18日の取引終了後に2025年3月期の配当予想を上方修正したことを受け、株価が大きく上昇。午前10時12分の時点で前日比230円(7.1%)高の3,465円となった。

また、中堅化学メーカーの扶桑化学工業(4368)も注目に値する。同社は、リンゴ酸やクエン酸といった果実酢、半導体ウェハー研磨剤原料の超高純度コロイダルシリカで高い世界シェアを持つ。特に半導体関連の需要が拡大する中、同社の技術力と製品が評価され、株価は上昇傾向を示している。午前9時56分時点では、前日比130円(3.7%)高の3,630円で取引されている。

バイオ・医薬分野の躍進

研究用試薬の製造販売・受託などを手がける免疫生物研究所(4570)は、ここ4カ月で最も高い水準を回復するほどの成長を見せている。午前9時53分の時点で、前日比72円(14.2%)高の579円で推移しており、バイオ関連の成長分野に対する期待感が高まっている。今後も新しい研究開発の進展が期待され、株価の動向に注目が集まる。

サイバーセキュリティ市場の拡大とトレンドマイクロ(4704)の成長

サイバーセキュリティ分野では、世界的な需要の高まりを背景に、トレンドマイクロ(4704)の成長が顕著だ。企業や政府機関のデータ保護ニーズの増加を受け、同社は業績を拡大させている。18日には2日ぶりに実質の上場来高値を更新し、午前9時44分時点で前日比245円(2.1%)高の11,925円で取引されている。クラウドセキュリティやAIを活用した脅威検出技術の向上により、今後も市場拡大が見込まれる。

本記事で紹介した銘柄はいずれも注目すべき企業ではあるが、投資判断は個々のリスク許容度や市場動向を踏まえて慎重に行うべきである。投資は自己責任のもとで行い、分散投資や長期視点を持つことがリスク管理の観点からも推奨される。